偽造防止用紙とは、重要書類やチケット、商品券などの不正コピーや複製を抑止するための用紙・印刷仕様のことです。一般的な印刷物と違い、見た目だけでなく「複製されにくさ」や「判別しやすさ」を考えて発注する必要があります。
社内で初めて導入を検討すると、「そもそも印刷通販で頼めるのか」「何を決めればよいのか」「小ロットでも対応できるのか」と迷いやすいテーマです。とくに偽造防止用紙は、通常のチラシや冊子のようにサイズと部数だけで決めにくく、用途・必要なセキュリティレベル・仕様の整理が重要になります。
この記事で答えること
- 偽造防止用紙は印刷通販で注文できるのか
- 発注前に何を整理しておくべきか
- 失敗しにくい注文手順と注意点は何か
偽造防止用紙は印刷通販でも注文できます。
ただし、通常の印刷物よりも事前確認すべき項目が多いため、用途・必要なセキュリティレベル・用紙仕様・データ作成方法を整理してから発注することが重要です。記事の最後ではデータ入稿タイプと制作依頼タイプに対応した印刷通販をご案内します。
目次
- 偽造防止用紙とは何か
- 偽造防止用紙は印刷通販で頼めるのか
- 発注前に整理したい5つの項目
- 偽造防止用紙の注文手順
- 印刷通販で失敗しやすいポイント
- 向いているケース・向いていないケース
- よくある質問
- まとめ
偽造防止用紙とは何か
偽造防止用紙は、商品券、チケット、証明書、契約書、社内管理書類など、複製されると困る書類で使われます。
代表的には、以下のような仕組みが組み合わされます。
- コピー時に文字やパターンが浮き出る
- 特定の機器や条件で複製しにくい地紋を使う
- 用紙自体に識別しやすい特徴を持たせる
| 偽造防止技術 | 内容 | イメージ |
|---|---|---|
| コピーガード | コピー時に文字やパターンが浮き出る | ![]() |
| 地紋 | 特定の機器や条件で複製しにくい地紋を使う | ![]() |
| 彩紋/ギロッシュ | 特殊な幾何学模様のため、同模様のデータ作成に高い障壁があり、偽造が困難。 | ![]() |
| 透かし | 用紙自体に識別しやすい特徴を持たせる | ![]() |
偽造防止用紙についてはこちらの記事でも活用シーンなどをご紹介しています。(コピー防止用紙とは?偽造防止技術や活用シーンをご紹介)
なぜ通常の印刷物と同じ頼み方ではいけないのか
たとえば商品券と社内配布書類では、必要な対策レベルが異なります。
見栄えだけで決めると、次のような問題が起きやすくなります。
- 必要以上に仕様を盛ってコストが上がる
- 逆に対策が弱く、運用上の不安が残る
- データ作成ルールが分からず入稿で止まる
- 受け取り後の管理方法まで決まっていない
現場では、印刷仕様そのものより「何を、どこまで防ぎたいか」が曖昧なまま相談が始まることが多いです。発注前に用途を整理するだけで、仕様の過不足を減らしやすくなります。
偽造防止用紙は印刷通販で頼めるのか
結論からいうと、偽造防止用紙は印刷通販でも注文できます。
ただし、一般的なネット印刷より、以下のような確認が増えます。
- 用途
- セキュリティ仕様の希望
- サイズ、紙種、加工
- 完全データ入稿か、制作依頼か
偽造防止用紙に対応する印刷通販では、データを自社で用意して入稿する方法だけでなく、制作依頼や仕様相談を前提に進める方法が用意されている場合があります。そのため、社内でデータ作成ができるかどうかに応じて、発注方法を選びやすいのが特徴です。
通常の印刷通販との違い
| 比較項目 | 通常の印刷物 | 偽造防止用紙 |
|---|---|---|
| 発注時に決めること | サイズ、部数、紙、色数 | 用途、対策レベル、用紙仕様、可変情報、管理方法 |
| データ作成 | 一般的な入稿で進めやすい | テンプレートや指定ルール確認が重要 |
| 小ロット対応 | 比較的見つけやすい | 対応可否を事前確認したほうがよい |
| 相談の必要性 | 低め | 高め |
| 失敗しやすい点 | 仕上がり差 | 仕様不足・過剰仕様・運用不一致 |
発注前に整理したい5つの項目
1. 何に使うのか
商品券、招待券、保証書、契約関連書類、社内配布資料など、まず用途を明確にします。
用途によって、求められる対策の強さや管理方法が変わります。
2. 何を防ぎたいのか
- 家庭用コピー機での複製を抑止したい
- スキャン再印刷を目立たせたい
- 正本と複製を見分けやすくしたい
この違いで、選ぶべき仕様が変わります。
3. どこまでオリジナル要素が必要か
- 社名やロゴを入れたい
- 可変情報を差し込みたい
- 定型テンプレートで十分か
4. 何部必要か
小ロットか、中ロット以上かで最適な進め方が変わります。
テスト導入なのか、本番配布なのかも重要です。
5. 誰がデータを作るのか
社内で完全データを作れるのか、デザインから依頼したいのかで、依頼先選びが変わります。
偽造防止用紙の注文手順
- STEP1 用途とリスクを整理する
- まずは「何を防ぎたいか」を一文で言える状態にします。
例としては、
「商品券の不正コピー対策をしたい」
「社外提出用証明書の複製抑止をしたい」
といった整理です。
- STEP2 必要な仕様を相談する
- 次に、サイズ・紙種・印刷内容などを確認します。
ここで重要なのは、最初から仕様名で決め打ちしすぎないことです。
名称より、運用目的を伝えたほうが適切な提案を受けやすくなります。
- STEP3 入稿方法を決める
- ・完全データ入稿で進める
・デザイン制作から依頼する
社内に制作担当がいない場合は、最初から制作依頼型を選んだほうがスムーズです。
- STEP4 校正・仕様確認を行う
- 文字情報、番号、レイアウト、注意書きなどを確認します。
偽造防止用紙は刷り直しコストだけでなく、運用への影響も大きいため、校正確認は省略しないほうが安全です。
- STEP5 納品後の管理方法も決める
- 納品して終わりではありません。
配布ルール、保管方法、余剰在庫の扱いまで決めておくと、運用トラブルを減らしやすくなります。
印刷通販で失敗しやすいポイント
安さだけで選ぶ
偽造防止用紙は、単価比較だけで決めると必要な確認が漏れやすくなります。
相談しやすさ、仕様説明の分かりやすさ、データ作成支援の有無も見たほうが実務向きです。
セキュリティレベルを上げすぎる
高機能にすれば安心とは限りません。
用途に対して過剰な仕様は、コスト増や運用負荷増につながります。
入稿条件を確認していない
通常入稿と同じ感覚で進めると、データ差し戻しの原因になります。
テンプレート、塗り足し、可変情報の扱いは先に確認しておきたい点です。
社内運用を決めていない
どれだけ印刷仕様を工夫しても、管理が甘いとリスクは残ります。
とくに商品券や証明書では、保管・配布・回収の流れまでセットで考えることが大切です。
向いているケース・向いていないケース
よくある質問
-
偽造防止用紙は小ロットでも注文できますか?
-
結論として、対応している印刷会社なら可能です。
ただし、仕様や加工内容によって最小ロットや単価は変わります。テスト導入か本番利用かを先に伝えると相談しやすくなります。
-
データ作成ができなくても注文できますか?
-
制作依頼に対応している会社なら可能です。
データ入稿だけでなく制作から依頼することができる会社も存在します。社内でデザインデータを作れない場合は、最初から相談前提で進めたほうが効率的です。
-
偽造防止用紙なら完全にコピーを防げますか?
-
完全防止ではなく、複製抑止や判別性向上と考えるのが基本です。
実際に、複写機側のコピーガード機能も条件によって有効性が変わる案内があります。必要なのは、目的に応じた抑止力を設計することです。
-
どの段階で相談すればよいですか?
-
仕様を固め切る前の段階で相談したほうがよいです。
用途、部数、サイズ感の有無が分かれば、相談は始められます。最初から詳細仕様を決め切る必要はありません。
まとめ
偽造防止用紙は印刷通販でも注文できますが、通常の印刷物より「何を防ぎたいか」を先に整理することが重要です。
商品券、チケット、証明書、契約書などは、不正コピー対策の必要性が高い一方で、仕様を盛りすぎてもコストや運用負荷が増えます。発注時は、用途、必要なセキュリティレベル、部数、オリジナル要素、データ作成体制を整理し、相談しながら進めるのが失敗しにくい方法です。とくに初めて導入する場合は、価格だけでなく、仕様確認や制作サポートのしやすさまで含めて依頼先を選ぶことをおすすめします。
この記事の要点まとめ
- 偽造防止用紙は印刷通販でも注文可能
- 通常印刷より事前確認項目が多い
- 用途と必要な対策レベルの整理が最優先
- 小ロットや制作依頼に対応する会社もある
- 完全防止ではなく、抑止力と判別性を高める発想が重要
こんな場合はご相談ください
- 偽造防止用紙が必要かどうか、まず判断したい
- 商品券、証明書、チケット向けに適した仕様を整理したい
- 小ロットで試したい
- データ作成から含めて相談したい
- 社内運用も含めて無理のない方法を検討したい
関連サービス
- 印刷通販tegaly オリジナル偽造防止用紙
通常のデータ入稿に加え、デザイン制作から依頼することが可能な印刷通販です。初めて偽造防止用紙を発注する場合にお勧めいたします。

お気軽にご相談ください。
偽造防止用紙は、単に特殊な紙を選べばよいわけではなく、用途や配布方法に合った仕様設計が重要です。
「どこまで対策すべきか分からない」「印刷通販で対応できる範囲を知りたい」「小ロットで試したい」といった段階でも、条件整理から進めると判断しやすくなります。自社運用に合った偽造防止用紙を検討したい場合は、仕様選定からご相談ください。
投稿者プロフィール

- 渕上印刷株式会社でオウンドメディア運営と販促関連コンテンツ制作を担当。印刷、DM、販促施策、自治体向け施策、Web活用に関する記事を中心に執筆しています。








